はじめに
前回インストール方法について書きました↓
ここでは、インストール直後にやっておいた方が良いおすすめの設定をいくつか書いておきます。
rootパスワード設定
rootパスワードとは、管理者用パスワードのことです。
インストール時に入力したユーザ用パスワードとは別のパスワードにします。
このパスワードが知られてしまうと完全に乗っ取られます。絶対に知られないようにしてください。
それでは設定します。端末を起動して以下を入力します。
赤文字が入力文字です。パスワードの****は、セキュリティのため入力しても端末上に表示されません。
user@user:~$ sudo passwd root
[sudo] user のパスワード: **** ← ユーザ用パスワードを入力します。
新しい UNIX パスワードを入力してください: **** ← 管理者用パスワードを入力します。
新しい UNIX パスワードを再入力してください: **** ← 管理者用パスワードを再入力します。
passwd: パスワードは正しく更新されました。
user@user:~$
では設定されたか確認するために、管理者権限に変更してみましょう。
user@user:~$ su
パスワード: **** ← 上で設定した管理者パスワードを入力します。
root@user:/home/user #
プロンプトが青字のように変わったことが確認できたでしょうか?
確認できたらexitでユーザ権限に戻してください。
root@user:/home/user # exit
exit
user@user:~$
元のプロンプトに戻りました。
(注意)プロンプトのuserはコンピュータ名です。それぞれ自分のコンピュータ名に置き換えてください。
お気に入りバー設定
お気に入りバーとは画面左側にあるバーのことです。Windowsでいうところの下側にあるタスクバーのことです。
ここの設定は人それぞれよく使うアプリを登録しておけば良いのですが、その中でもこれはあった方が良いと思うもの(誰でも使いそうなもの)は、以下の3つです。
・Firefox(Webブラウザ)
・端末
・設定
・ソフトウェアの更新
登録方法ですが、まずは登録したいアプリを起動してください。
起動すると、お気に入りバーにアイコンが表示されます。このままだとアプリを終了した時点でアイコンも消えてしまいます。
そこで起動した状態で、お気に入りバーのアイコンを右クリック→お気に入りに追加でお気に入りバーに固定表示されるようになります。
以下は端末を登録する場合です。

端末を終了してもお気に入りバーの表示されるようになりました。

尚、アプリを探す際は、左下の9つ点アイコンをクリックし、端末はterm、設定はset、ソフトウェアの更新はupdateとそれぞれ入力してください。入力欄の下にアプリが表示されると思います。
ユーザ直下フォルダの英語化
端末を起動して、ls と入力してみてください。

テンプレートやドキュメントなど、日本語になっていると思います。このままだと、cdなどでディレクトリ移動する際にわざわざ日本語入力をする必要が出てきます。これが後々結構な手間に感じるようになります。
そこでこれを英語にします。
尚、この設定、例えばデスクトップ配下に何かファイル等置いてあるとうまくできません。少なくとも以前試した際は、デスクトップとdesktopが同時に存在するようになり、よくわからない状態になってしまいました。
なので、この設定はUbuntuインストール直後にすることをおすすめします。
(本ページのおすすめ設定を上から順番に行っていけば問題無いはずです)
設定方法ですが、端末を起動して以下を入力します。
入力文字を間違えないよう気をつけてください。
user@user:~$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
すると以下のような画面が出るので、「Don’t ask me this again」にチェックを入れて、「Update Names」をクリックします。

その後Ubuntuを再起動します。(追記)
再起動後、端末でls と入力してみてください。Desktop、Downloadsというふうになっていれば設定完了です。

最新パッチ/パッケージへの更新
WindowsでのWindows(Microsoft) Updateと同様に、Ubuntuにもインストールされているソフトやセキュリティパッチをあてる必要があります。
Ubuntuでのやり方は2通りあります。
・端末でコマンドを入力する
・ソフトウェアの更新 アプリを使用する
端末でコマンド入力
端末で行う場合は、「パッチ提供元情報の更新」「パッケージ更新」2つのコマンドを入力します。
user@user:~$ sudo apt-get update ← パッチ提供元情報の更新
user@user:~$ sudo apt-get upgrade ← パッケージ更新
実際にはコマンド入力すると端末上にいろいろ表示が出ます。が、特に気にする必要はありません。
upgrade時のみ更新対象と「続行しますか?」と聞かれるので、yを入力して続行します。
尚、再度upgradeを行うと保留○個といった表示が出ることがあります。主にOSアップグレードが必要な際に表示されるのですが、その際はソフトウェアの更新アプリを使用してインストールの続きを行うか、sudo apt-get dist-upgradeコマンドにて更新します。
user@user:~$ sudo apt-get upgrade
…
以下のパッケージは保留されます:
fwupd fwupdate fwupdate-signed
アップグレード: 0 個、新規インストール: 0 個、削除: 0 個、保留: 3 個。
ソフトウェアの更新アプリ
これは簡単です。ソフトウェアの更新アプリを起動して、「今すぐインストールする」をクリックするだけです。
コマンド入力よりお手軽ですが、新アプリインストールの時などコマンド入力はいろんな場面で求められるので、何回も行って身体に刻み込むことをおすすめします。
時刻同期設定
自動的に時刻を合わせる設定です。NTPサーバは有名なntp.nict.jpを使用します。
設定ですが、端末などを使用して /etc/systemd/timesyncd.conf を編集します。
編集には viエディッタ をおすすめしますが gedit でも構いません。
[Time] #NTP= ← 変更前 NTP=ntp.nict.jp ← 変更後
編集後はUbuntuを再起動します。
ネットワーク設定(固定IPへ)
Ubuntuは主にサーバとして使用されます。やはりここは固定IPへの設定をおすすめします。
設定するIPはネットワーク管理者などに教えてもらってください。
まずはIPを調べるために、端末でifconfigコマンドを入力してください。
もし「Command ‘ifconfig’ not found…」とメッセージが出た場合は、
user@user:~$ sudo apt install net-tools
でインストールします。インストール後、再びifconfigを入力し、IPが表示されることを確認します。
user@user:~$ ifconfig
enp0s5: flags=4163 mtu 1500
inet 192.168.10.109 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.10.255
…
次に設定アプリを開き、左メニューからネットワークを選択します。
その後、有線のグループにある歯車アイコンをクリックします。

その後、IPv4/IPv6タブを開き、アドレス、DNSを入力して適用ボタンを押せば完了です。

端末で ifconfig を入力し、設定されたIPになっているか確認します。
さいごに
最後まで見ていただきありがとうございました。
後半はだいぶ省略した書き方になってしまいました…。
これらの設定は、私がUbuntuをインストールする際に必ず行っている作業です。プライベートだけでなく仕事で使う場合にも必ず行っています。
強制はしませんがやっておいて損はないと思います。ぜひ参考にしてください。
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